まっつん

冷たい熱帯魚のまっつんのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
4.5
たまには邦画を...ということで園子温監督の本作です。

園子温監督の映画は本当に好き嫌いがハッキリ分かれるんですね笑。しかも大好きor大っ嫌いに別れがち...(三振かホームランかみたいな)。大っ嫌いな人の気持ちも凄く分かるんですよね。「細かい辻褄とかリアリティなど無視してパワーで持ってく!」ていうタイプなので嫌いな人はほんと「生理的にムリッ!」って感じだと思います。

そんな園子温作品の中でも、「持ってく」力が最も強く全く容赦もない本作。まず言うまでもなく、でんでん演じる村田ですね。モデルになった「埼玉愛犬家殺人事件」の主犯である関根元に顔もソックリなんですよ、でんでんさん。僕は悪役の中でも村田は最も好きな1人です。なぜって身近にいるんですよね、こういうオッサン笑。そのオッサンに会うと「ヤバい、ボディを透明にされてしまうかも...(´Д` )」と震えて過ごす今日この頃...

村田の犯行の動機はほぼ全てがゲスで卑劣で最悪なんですね。現実的な悪ってそういうゲスな連中の事だと思うんですよ。だからそのぶんスゴく怖いというか...しかもこれがほぼ実話ですから驚きですね。

そして延々と続くエログロの応酬笑。まぁ、ここら辺はダメな人は本当にダメでしょうね...。でも苦手だから逆に楽しめるみたいなとこもありますよ。(実際僕も得意ではないです)

しかも笑えるというとこが本作のスゴイ部分。一番酷い場面が一番笑えるので「不謹慎だっ!」と言われればぐぅの音も出ないという...(でも不謹慎な映画が好きなんだからほっといてくれ笑)

あと音楽もイイですね!全編にわたる太鼓が怖いんだまた...