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冷たい熱帯魚のno6clubのネタバレレビュー・内容・結末

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

初の園子温

久しぶりにこんなに展開が待ち遠しくて釘付けになった映画みた。ありえない強烈さで衝撃がすごかった。

村田のキャラクターがもうなんだろうな私はかなり好きだった。あの世界に行ってどうせ死ぬなら村田に殺されたいな。「おめえよ、星が好きだ?プラネタリウムなんか行きやがってよ、おめえの言ってる地球は、丸くてツルツルして、青いんだろ!俺の考える地球はよ、ただの岩だ!ゴツゴツ、ガタガタした岩の固まりだ!丸くてツルツルした星なんか、この世にねえんだよ!」こんなことあの場面で言われたら大号泣してしまう。

社本と村田が殴りあってるシーンで、村田が社本を説教するみたいに叫んでて社本は泣いて、親が子供を叱ってるみたいだった。そのあと社本は村田を殺すし子による親殺しじゃんとなった。そして社本と娘のラストシーンでも娘の「やっと死にやがったかクソジジイ」の台詞によって本当に死んだみたいだった。社本の言う「生きるってのはなあ、痛いんだよ」の説得力えげつないけど、この映画の一番の被害者はどう考えても娘だし、すべての元凶は社本だと思う。同情してしまいそうになるけど、絶対に妙子と結婚した時点で娘とは一生分かり合えないって気づかないのか。

人とうまく関われないもっと向き合いたいのにやり方が分からないタイミングが掴めない近づけば近づくほどなぜか悪化したりモヤモヤしたりイライラしたり悲しい気持ちとか怒りとか悔しい思いを全部この映画は強烈な暴力に集約したんだろうな。

R18だしグロシーンめちゃくちゃ覚悟してたけどなんかもう原型留めてなさすぎてあれ人間て感じしなかったから意外と平気で見れてしまった。濡れ場の方がキツかった。家一人でよかった…。
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