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バリー・リンドンのxoのレビュー・感想・評価

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
2.3
絵画のような、格調高い画面と空気を堪能するための映画。
主人公の伝記的な物語。語りの視点は彼に寄り添っているわけではなく、常に俯瞰にある。画面もロングショットや長回しが多用される。
誰かに感情移入するとかってより、それこそ絵画を見るように"鑑賞"する感覚。
休憩を挟んだ3時間超えっていうボリューム然り、映画館で映画を観るという、非日常的で"贅沢な体験"そのものが意識された作品。

脚本はいたって平板で、これといった盛り上がりもない。子どもでも理解できるくらいに平易な話。まぁそれも、"鑑賞"をより純粋な質のものにしたかった、ということなんだろう。
なるべく良い環境で、腰を落ち着かせて、じっくり観ようとする態度が求められる作品だと思う。
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