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バリー・リンドンのYFのレビュー・感想・評価

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
3.8
もともとキューブリックはナポレオンの伝記映画を作ろうとしていたんだけど、予算的に無理だから、その代わりとしてこの映画を撮ったていうのは有名な話だけど、本当にキューブリック版ナポレオンが実現したらこういう感じだったんだろうなていう映画だった。とにかく撮影が本当にきれいで、印象派に代表される西洋絵画をそのまま映画のシーンとして再現するとこうなりますていう手本のような映画で、見てるだけで惚れ惚れとする。それでいて内容は(前半は)完全にコメディで、bgmとしてかかるいかにも厳かなクラシックとナレーションに反して、やってることは完全に帰属社会を小ばかにした内容。最後のエピローグとかも秀逸で、結局バリーが必死で追い求めてたものも、過去の時代の産物にしかならなくなって、意味ないじゃんていう非常に意地悪な終わり方だった。
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