てらし

メットガラ ドレスをまとった美術館のてらしのレビュー・感想・評価

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メットガラ2015までのドキュメンタリー。正規の「美術・芸術」と認められてはこなかった服飾芸術の勃興運動でもあり、美術館の運営費を稼ぐ経済・広報活動であり、純粋-大衆芸術の接続の試みであるメットガラの裏側が見られて楽しかった。オリエンタリズムや現代の政治問題などに配慮しつつも、表現としての「展示」がもつ問題提起性をいかにバランスとるか、といった線引き駆け引きが地味だけどスリリングで面白い。

たしか2012年にメトロポリタン美術館に行った際にパンク文化の企画展をしていて、その時にもパンクファッションの展示もあった(「未来の一番パンクなカッコウは全裸だ!」のオチつき)のですが、本作で描かれている取り組みと地続きのものだったんだな、といまさら思ったのでした。
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