大公の財政のflyoneのレビュー・感想・評価

映画作家はしばしば自身のフィルモグラフィが形成するある種の印象を裏切るような作品を撮るが、ムルナウのように現存する作品数が少ない作家において、『大公の財政』がそのような作品であるかは明言しがたい。
ただムルナウは「ドイツ表現主義」の人であるが、何よりアクションの人である。その意味では楽しいアクション映画をムルナウも撮っていることを微笑ましく思うし、幸福な時間を過ごした。