ATSUSHI

ファウンドのATSUSHIのネタバレレビュー・内容・結末

ファウンド(2012年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと監督マジで大丈夫?


オタク気質な主人公の少年は学校で虐められてる日々。同級生も両親もまるで分かってくれないなか唯一気にかけてくれるのは兄貴だけだった。そんな兄貴の部屋には生首が隠れてて…
という話なわけだけど、コンセプトは良い。自分にも楽しくない小学校時代があって友達なんていなかったから、この境遇は理解できる。ホラーが好きってだけで毎日人から煙たがれるうえに両親に至っては「こんなのばっか観てたら頭おかしくなる」の一点張りで楽しみを断絶される。教育的は正しいんだろうけど、本当幸せじゃなかった。
まるで分かってない大人たちの描き方もリアルでいい意味でイライラさせてくれる。母親の独りよがりっぷりもそうだけど、「若者がそんな怒りに苛まれるなんて悲しくなるよ」とか言っちゃう教師もホント頭お花畑。いじめる奴らを痛い目に遭わせた時こそザマアミロだろうが

問題は着地点。これがまた納得しない。
そもそもサイドプロットの弟の境遇が丹念に描写されてる分、兄貴がサイコパスっていう話から飛躍が無い。この兄貴の人種差別的な観点から気になったけど、流石にこの感性は疑う。そもそも自分を産んだ親を○していいのかよ
90年代の事件のせいでこういうジャンルも含めそのファンですら批判の的にされてるというのに、こんなのでは益々拍車を掛けてくる。むしろホラー好きに対して侮辱的ですらある。いくらグロい映画を好きでも少なからず、あのラストは見なきゃよかった、となる自分もいた。

今ではこの映画から少しは経っているけど、監督の次回作含むフィルモグラフィがまた物騒なもので、割とマジで心配になってくる。