そーる

透明人間のそーるのネタバレレビュー・内容・結末

透明人間(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

執拗に追ってくるストーカー夫とその妻の話。

世界的権威の学者でもある夫は透明スーツを開発した。
そのスーツを見に纏い主人公である妻に執拗に迫り、孤立させるのだが、、


確かに透明人間ものは怖い。
そこにいるかのような感覚を見ている人にも分からせる演出と演技、そして構図は素晴らしかった。
特に、主人公の妹を殺して罪を着せたあたりからはその透明人間っぷりの利点を使い主人公を狂わせ始める。
アクセルがかかったかのように一気に物語はここから進んでゆく。
それでも周りは誰も信じてくれず、
精神病院に入れられてしまう様は可哀想で見ていられない。
(でも実際現実でも見えない何かに怯え、暴れている人は実は透明人間に嫌がらせさせられてるのかも、、と思わせるほど。笑)
ただ、いくら透明人間というハンデがあるからと言って、あんなに何人も警官を一発で薙ぎ倒せるほどの強さが夫にはあったのだろうか、、、笑
そこだけが疑問だった。


にしても警官であり匿ってくれたジェームズはどう言う知り合いなのだろう。
妹とも知った関係そうだったし、気になってしまった。


ラスト、あの(予備の?)スーツをクローゼットの奥に隠した伏線は絶対回収するだろうと思っていたので、カメラの死角になるように動き、スーツを着て、夫を殺し、自殺したかのように見せかける。
あとは第三者の警官を外で待機させ、一部始終を聴かせた挙句、911に連絡して演技すればいい。
これは容易に想像はついた。
だって彼女は初めから言っていたから。
『彼が死ぬまで安心できない』と。

ただ、ジェームズの自宅で退治した透明人間がトムだった事には驚いたな。
もちろん持ち前の洗脳をしていたのだろうが、
そうするのであればほんの少しでいいからもう少しトムと主人公の夫のバックボーンを描いて欲しかった。
急な展開だったので拍子抜けしてしまったな。

昔、インビジブルという映画があったが
あれは自分自身が透明人間なる作品だった。
今作はスーツなので、その違いも楽しく見ることができたし、
自分だったらスーツの方が良いなとも思う。笑
そーる

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