こまち

T2 トレインスポッティングのこまちのレビュー・感想・評価

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)
4.3
20年の時を経て再会するが、かつては若さでぎりぎり誤魔化せていた荒んだ生活ももう誤魔化せず、やはりそれぞれに荒れた生活を送っている。
みんないいおじさんになってて、前作の青臭さ危うさに代わって、全体的に落ち着きがあって味が出てた。
前作もすぐに見返したくなるほど面白い。

大きなことが起きるわけではないが、再会したことで少しずつ生活や心境の変化があって、衝突は起こっても、変わらない仲間との繋がりを感じた。

今作もスパッドに光を当ててくれるラストで一安心。ラストまでの流れも綺麗で、収まってほしいところに収まってくれる。

クールな映像も前作同様で、近代的な光の効果もプラスされてまた違った見応えもある。

見てる間は圧倒的に苦しい場面ばかりで辛い描写もあるけど、部分に挟まれる日常的な描写や大袈裟過ぎないラスト、そして映像と音楽のセンスも相まって、軽過ぎず重過ぎない丁度いいバランスが保たれている。

人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ というチャップリンの名言がめちゃくちゃ好きで、まさにこの名言を体現してくれたような映画だと思った。
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