トランスマスター

3月のライオン 後編のトランスマスターのレビュー・感想・評価

3月のライオン 後編(2017年製作の映画)
3.0
主人公の居場所となる川向かいの和菓子屋に、実の父親が現れ自分の居場所を追い出されたくない一心で闘争心むき出しで、対峙した結果全てを失った主人公。将棋一本しか選択肢のなくなった状況で、AIのように残酷な名人との勝負に向けてストイックに打ち込むお話です。

◆良い点/注目ポイント
・順風満帆な状況では、満足な結果は得られない。全てにおいて一流になる人は、孤独の時間を確保する必要があります。
・豊川悦司のような慈悲深い親の愛情は、子供には伝わりづらいのが難点。厳しく躾けるところも必要です。
・将棋の舞台となるロケーションや和装・高級な将棋板など日常離れしたジャパンビューティに日本の良さを改めて再認識させられます。
・高校生棋士の年収も気になっていたので、ある程度納得の金額。
・ディスクシステムの上に鎮座する旧ファミコンのコンディションの良さに感動しました。

◆改善点
・せっかくなので後半戦は、将棋の対局をクローズアップして欲しかった。

◆総括
・将棋のルールを一切知らない人でも、入り込めるストーリー展開が、シリーズを通して一貫している為ヒューマンドラマとして楽しめるのが特徴。漫画原作の長編映画としては、平均点の内容です。