福福吉吉

エル ELLEの福福吉吉のレビュー・感想・評価

エル ELLE(2016年製作の映画)
2.0
ゲーム会社の経営者のミシェル・ルブラン(イザベル・ユペール)は、ある日突然、自宅に侵入してきた覆面男に襲われレイプされてしまう。しかし、ミシェルは警察にも届けず、何事もなかったかのように今まで通りの生活を送ろうとする。その後、ミシェルあてに存在を示すメールが送られてきて、ミシェルは犯人が身近にいることに気づく。

ストーリーとしては最初にかなり衝撃を受けるのですが、それ以降はかなり展開が遅く、あまりテンポよく感じませんでした。

登場人物が多く、また、夫婦だけど不倫していたり、離婚していたりと人間関係が交錯していて把握することが難しい作品でした。また、ミシェルの父が犯した事件が大きくミシェルの思考に影響しているにも関わらず、あまり描写されていないので、その点が残念に感じました。

主人公であるミシェルの思考はかなり特殊なタイプであるように感じました。父の犯した犯罪の影響があるのかもしれませんが、最初の衝撃的な出来事をスルーされてしまうと、私の頭の中は疑問だらけになりました。そして、ミシェルの気に入る・気に入らないの境界線が分からず、気に入らない相手に対して徹底的に攻撃するその姿に私は閉口してしまいました。父も母も息子も攻撃対象になって凄まじかった。

後半になると、ミシェルがさらに過激に開放的になり、自由過ぎる言動や行動は周囲の人間に波風立ちまくりでしたが、最終的にこじんまりまとまって、何も残らず終わってしまいました。

この作品は私には分かりませんでした。
私が男性だからなのか、文化の違いなのか、勉強不足なのか分かりませんが、ミシェルに振り回されて終わってしまいました。

鑑賞日:2022年9月20日
鑑賞方法:BS/CS
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