このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞です。
字幕版です。
以前から気になっていた映画です。
感想としては、難しかったです。
覚悟した上で鑑賞しましたが、きついシーンが多かったです。
一方、主人公ミシェルの強さを感じました。
①印象的な点
・現実に立ち向かうミシェル
ミシェルは様々な悩みを抱えています。
レイプ被害、息子の問題、親との関係、職場でのトラブルなど、しんどかったです。
でも、ミシェルは逃げません。
基本的に淡々とした表情で対応していく姿が印象的でした。
友達のアンナに不倫の告白をしたり、パトリックに警察へ行く旨を伝えるなど、強さがありました。
・パトリックの妻レベッカ
最後のミシェルとの会話でゾッとしました。
レベッカはパトリックの犯行に気づいてたのですかね。しかも、ミシェル以外にも被害者がいることが暗示されていました。
「応じてくれて、ありがとう」という趣旨の発言が怖かったです。
見て見ぬふりをしていたのでしょうか……
敬虔なカトリック教徒として描かれていたので、より衝撃的でした。観ていて気持ち悪くなりました(誉めてます)。
・人間の多面性
各登場人物の多面性が描かれていたと思います。
ミシェルは良いところもありますが、友人の夫との不倫など問題もありました。
息子ヴァンサンは頼りないけど、優しい人です。
ミシェルのお父さんは大量殺人を犯しましたが、穏やかで優しい面もあったことが描かれていました。
パトリックは一見いい人ですが、レイプを繰り返しています。
パトリックの妻レベッカの多面性は前述のとおりです。
人間の描き方として、とても誠実だと思いました。
②その他
・小鳥にかぶりつく猫
・双眼鏡で覗きながら……
・母親の結婚宣言に対するミシェルの笑い方
・ヴァンサンの恋人ジョジー
赤ちゃんの肌の色を観た時、絶句しました。
物語後もヴァンサンと子供を育てていくつもりなのでしょうか。
・手に刺さるハサミ
観ていて痛かったです。
襲ってくるパトリックが悪いので、自業自得ですが。
・最後のパトリックの一言
「なぜ?」って……
こっちが「なぜ?」と思いました。
・両親との死別
わだかまりが解消されずに死別してしまうのが苦かったです。
ミシェルからの面会申請を知ったお父さんが自ら命を絶つのは、何とも言えない気持ちにさせられました。
③まとめ
観て良かったです。
考えさせられました。