もこ

オクジャ okjaのもこのネタバレレビュー・内容・結末

オクジャ okja(2017年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ティルダ、ジェイク、ユアン、ポールダノ目的で鑑賞。

重たいテーマなんだろうなと思っていつかみよういつかみようでようやく見れた映画。

序盤は重たいテーマながらもポップでどこかコメディに進んでいき、最後の方に重心が置かれていてかなり見易かった。気づいた時には推しだー!なんていう余裕もなく、すっかり引き込まれてた。

食肉とは?遺伝子組み換えとは?の視点と、じゃあ、飢餓問題は?食品ロスは?ビジネスは?の視点がぶつかり合う映画でした。ミランドが全て必ずおかしい訳ではなくて、ALFがおかしいわけでもない。無駄に知能がついてしまった人間だから考えれることで、無駄に考えれるのは、全て他の動物を食べて体を大きく進化させてきたからだという事実を踏まえて鑑賞すると、大きなテーマを叩きつけられて善と悪を区別することもできない、素敵な映画でした。

一番伝えたいのは、工場の中の出来事なのかなと。私達が平気で食べる動物たちの加工過程を見て、うわ、と思うのはもうオクジャに感情移入してしまっているから。普段の工場では普通に行われていることで、オクジャだから悲しんでいい訳じゃなく、普段から食事に感謝してご飯を頂かなければならないと思えた。

ペットを飼っている身としては、もし自分の犬が食肉用動物だとしたら、同じ犬種がスーパーピッグたちのように集められていた時、ミジャのように探し当てられるだろうか、それほどまでに愛情がお互い通じ合っているのかな、とまた別の視点からも不安になった。食肉だけじゃなくて昨今のペット飼ってすぐ捨ててしまう問題にも通ずるものがあるのかな、と。
子供を逃したスーパーピッグの親たち。スーパーピッグには冒頭でミジャを助けるシーンもあるようにかなりの知能がある。おそらく研究に研究を重ねた動物だから本来の動物よりも知能が高いんだろう。多くのスーパーピッグはきっと食肉へ加工されて市場へ出回り、その安さと美味しさに買われて人間の胃袋へと消えていく。子を守りたかったスーパーピッグを思い、オクジャを助けたかったミジャを思って、日頃から食事のありがたみについて考えないといけないなと思わせてくれた素敵映画でした。
もこ

もこ