TakuoAoyama

マンチェスター・バイ・ザ・シーのTakuoAoyamaのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

マット・デイモンプロデュースの本作。

父の船を売ることを強く拒んだパトリック。
自分の不注意で子供を死なせてしまったリー。

兄の死により後見人となったリーと兄の息子パトリック二人の生活は、特に何かがドラスティックに変わるわけではなく、ラストまで坦々と描かれる。

取り調べ後、無罪となり、警察の銃で自殺を図るリー。父の死後も遊び呆けていたが、冷凍庫の冷凍食品を見てパニック障害に陥るパトリック。

元妻との再会のシーンはリーにとってもこれ以上ないカタルシスだったであろう。女は苦しくも前に進み、留まり続けていたのは男だったという象徴のシーンでもある。

辛いことは辛い、悲しいことは悲しいと認めることが第一歩となる。

物悲しく、哀愁漂うマンチェスターの街並みは、本当は向き合いたくない現実生活そのものだった。
TakuoAoyama

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