映画館で観て、最近アマプラで観直した。折に触れ観直すことになる映画だと思う。
主人公の何気ない仕草とか台詞に、何度も心をさらわれる。甥とそのガールフレンドがはしゃぐのを見て少しだけふっと笑う顔は、救いがあるようでいて、同時に身を切られるような悲しさに満ちている。
火事の後の主人公の表情、本当に絶望した人の顔ってこんな感じなのかもと思わされてしまう。ケイシー・アフレックは私生活でいろいろ言われてて、それはそれで断罪されるべきだけど、この映画での演技はすさまじいものがある。
でもただ悲しいだけの映画ではなくて、ところどころ笑えて、生きるってこういうことだよなとも思う。途中で主人公と甥に絡む通行人のおじさんは監督です。ここは笑える。
アルビノーニのアダージョ、最初は過剰なお涙頂戴選曲ではと思ったけど今はそうでもない。映画と同様に、この曲もたぶんこの先の人生でずっとつきあっていく曲になりそうだ。