我々の知るマクドナルドの創業秘話。
伝記の映画化作品。
主人公の上昇志向の塊みたいなキャラクターが面白い。
変に感動的にすることもなく、美化することもなく、割と淡々とした……というより、むしろ主人公を若干批判的に描いている。この傾向は後半に行くほど顕著になる。
めちゃくちゃな働き者だが、同じくらいに独善的で引き摺られていく周囲を省みない。
特に奥さんに対して同情的な描写が多く、監督の「こいつひでえ男だな」という声が映像の端々から聴こえてくる。
「力道山は太陽だった。遠くにいれば我々を照らしてくれたが、近付くものは焼き殺された」
という話を思い出した。