このレビューはネタバレを含みます
事実ベースの社会問題をテーマにした作品で重々しい雰囲気。
少女の遺体の発見から物語が展開されていき、犯人を探すだけのサスペンスかと思いきや、その裏には社会の闇が潜んでいる。
奪われた土地で過ごしていては娯楽がなく、希望も見いだせないものが薬に溺れたりレイプに手を出したりもする。少女が行方をくらますことも多く、統計的データも存在していない。警察をほとんどいないような状態で機能していない。
映画としては、途中に家への突入と銃撃戦とか、緊迫感を出すためのシーンがやや無理に入っていたような印象。
犯人を追い詰め、殺された少女と同じ境遇にして死に至らしめるシーンは、淡々とした雰囲気ながら狂気じみたものを感じた。