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ウインド・リバーのspoonのネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ネイティブアメリカンの保留地"ウィンド・リバー"で見つかった少女の凍死体。残酷非道な実話による実写化。

裸足であんなにも歩いた少女の凄さ。
マイナス30℃。肺に冷たい空気が入り凍って血を吐く。そして肺が破裂する。
果てしなく凍てつく白き世界が、より一層作品の世界を押し上げている。

父親が放つ言葉の重みが心に迫った
ー 時を癒すと言いたいが、違う。気休めになるとすれば、苦しさには慣れるって事かな。遺族カウンセリングに行った。…カウンセラーが言った。…俺には良い知らせと悪い知らせがある。悪い知らせは、もう元には戻れないって事。良い知らせは、それを受け入れて、苦しむ覚悟があれば、心の中で娘と会える。思い出せる。娘がくれた愛や娘がくれた喜びを。
大事なことは苦しみから逃げないこと。逃げると失うことになるぞ。娘との思い出の全てを、一つ残らず。歩いた時から最後の笑顔まで。全て消える。 
苦しみを受け入れろ。いいな。受け入れろ。それで娘と生きられる。ー
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