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The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめのssのレビュー・感想・評価

4.0
すっごく楽しみにしていた今作。
だって大好きなソフィア・コッポラが、彼女の映画のミューズであるキルステンとエル・ファニング 両方起用して、しかもニコール・キッドマンもですと?! 

ソフィアの世界観に合う人たちがこんなにも一斉に集まっちゃったらどうするんでしょ!と想像しただけで震えちゃったもの。
 
前の「白い肌の異常な夜」が女同士の嫉妬や争い、醜い部分が炙り出されていたけれど
「ザ・ビガイルド」は女ではない異物が入ってきたものを排除しようとする、女性の一致団結さ、秘密の花園の世界がたっぷりだった。

また「白い肌~」ではクリント・イーストウッドで王道すぎるかっこよさで、皆メロメロになっちゃうのも、本当仕方ないって思ったけど(笑)、
コリン・ファレルのちょっとクズっぽさ漂う感じも、いい塩梅だった。

男性がいない世界、女子高という世界でここまで厳密ではなかったものの女だけで生活していた経験があるからこそ、この世界観がちょっとだけわかる。
女性達だけで平穏に暮らしていたものを壊そうとする奴には容赦しない。
ソフィア・コッポラが「女性同士が接する機微ってすごく微妙」と言っていたのに、すごく頷いたし、その一瞬一瞬がほんとうに微妙に表現されていて流石だわ…と。
原作は読んでいないんだけれど、彼女たちのバックボーンなどをけっこうバッサリ切っていて、それも察してよ、と。
微妙過ぎる機微の積み重ねで完成するこの映画。素敵。

一番ぽちゃっとして可愛い子が一番恐ろしいこと言ってて、うふふってなった。

木々からこぼれる光、
ふわふわとしたスカート、
歩くだけでギィギィいう床。

キャスティングから衣装、ワンカットすらもう全てが美しくて愛おしい。
演奏会の時のみんなの立ち位置、パーフェクトすぎてため息出た。

2018/2/28
ss

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