三樹夫

ロスト・バケーションの三樹夫のレビュー・感想・評価

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)
3.2
メキシコの隠れスポットのビーチでサーフィンを楽しんでいた医学部の女性がサメに襲われる正統派のサメ映画。冒頭、浜辺に流れついたカメラに残されたサメに襲われる映像を地元の少年が見るところからスタート。これによりこのビーチにはサメがいるということが観る者に提示される。そしてビーチにサーフィンを楽しみに来た主人公だが、このビーチにはサメがいることが分かっているので、何も知らずサーフィンを楽しむ主人公に対しいつサメに襲われるかもしれないサスペンスが生まれるという、王道のサメサスペンス演出がとられている。
サメに襲われて以後は岩場に逃げ込むも近くでサメが狙っており、身動きがとれなくなる。ここから、医学部という特技を活かしケガした足をランボー方式で治療したり、海中のサンゴで足切ったり、何とか助けを呼ぼうと尽力したり、サメとの知恵比べをという展開で、飽きずに86分というタイトな上映時間を楽しむことができる。監督は『エスター』、『ブラックアダム』などのジャウム・コレット=セラで、確かな演出力で各展開を手堅く演出している。特に足の治療と、サンゴで足切るのが観てて痛さが凄く伝わる。サンゴで足切るのが生活感のある痛さを観る者に感じさせる。

作中何回か主人公はビーチの名前を尋ねるが、結局分からずじまい。正直過去にも何人かサメに襲われて死んでんだろ。絶対サメビーチって呼ばれてるわ。サメ映画何本か続けて観てると、海で泳ぐ奴はアホと思うようになってきた。
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