爆裂BOX

マニアカルの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

マニアカル(2003年製作の映画)
3.4
父親と継母から虐待を受けて育った青年ギルバートはある日突然、ハンマーで両親に殴りかかり継母を撲殺。精神病院に収容されるが、3年後、脱走する…というストーリー。
精神病院から脱走した男が若者達のパーティーに侵入して殺人を繰り広げるスプラッターホラー。「チュパカブラ・プロジェクト」のジョー・カストロ監督です。
3年後、一命をとりとめ心を入れ替えた父親はギルバートを一日だけ退院させ、家族で過ごそうとする。妹ジャネットは賛成するも、不安を隠しきれないでいた。しかし3年の入院生活で継母の幻覚に悩まされてすっかり心をなくして冷酷な殺人鬼と化していたギルバートは、職員を殺して脱走するのだった、という内容です。
ストーリー展開からわかる様に基本ストーリーは「ハロウィン」の丸パクリです。捻りも何もなく脱走した殺人鬼が若者達を殺しまくる以外の展開無いです。
本作の殺人鬼ギルバートはスキンヘッドで結構男前な顔してますが、知的障害を持っており、虐待に耐えかねて両親を襲って継母を惨殺して精神病院に入れられ、そこでの生活で冷酷な殺人鬼になりますが、食事についてたフォークをこっそり靴下に隠したり、扉の影に潜んで待ち伏せしたり車運転したりと結構高い知能窺わせる行動取ります。屈強な肉体をしていて、主な殺害方法はその人間離れした怪力を使ったものになっています。前半の病院から脱走した時は素顔でタンクトップと短パン姿ですが、後半はホラーショップで手に入れたセカオワのDJLOVEみたいなピエロマスク被って行動します。
本作の見所はギルバートによるゴア描写でしょうね。冒頭の継母の顔面ハンマーでグッチャグチャにしたり、額にフォーク突き刺したり、素手で腹から内蔵引き出したり心臓掴みだしたりカッターで喉切り裂いたり、顔が紫になるまで喉締め上げたり顔踏みつぶしたりお手製の釘ボール目に突き刺したり素手で顔潰したりして、ハンマーで潰される顔やショットガンで吹き飛ばされる頭部は人形丸出しですが、安っぽいながらも割とグロい描写盛り込まれています。ジャケットの継母の幻覚は一瞬だけで、シカもジャケの様なグロさはないです。
ギルバートの凶行以外のシーンは妹ジャネットが友達と過ごしたり、ギルバートを探す父親と保安官のシーンが描かれますが、役者の演技も下手だしドラマ的な面白さも有りません。ジャネットも友人も高3の設定ですが、大学生の設定ならギリOKというルックスなので高校生設定は違和感しかありません(笑)
ギルバートの事は町中に知れ渡っていて、都市伝説的な扱いされており、小学生ぐらいの子供達が「ギルバートが殺しに来る」と歌って仲間からかったり、ジャネットからかってきたりと結構なクソガキ揃いです。
監督がホラー好きなのか、ジャネットと友人の会話で「マッドロック・キラー」や「ブラディボンボン」といったマニアックなホラー映画のタイトル飛び出します。
最後にジャネットがあげる絶叫がマジでうるさすぎて、ギルバートが首絞めたら静かに案るので「マジでそのまま黙らせろ!」と思っちゃいました(笑)絶叫するかギルバートと叫んでるかくらいだったな、最後のジャネットの台詞。
何か最後は切ない感じでしめようとしてたけど、どういうつもりなんだろ?(笑)
ストーリー的にもビデオ撮りの安っぽい映像も間違いなくZ級ですが、チープながらも顔面破壊中心に盛り込まれたグロ描写はコアなホラーファンなら多少楽しめるんじゃないでしょうか。