Ash国立ホラー大学院卒論執筆

最後の追跡のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

最後の追跡(2016年製作の映画)
3.9
【マッチョな生き方とは】

ある程度レビュー数のある『最後の〇〇』作品の中で一番の名作(多分)

たっぷりもらったチップを証拠として没収されそうになるも、生活がかかってんだよ!、と保安官に啖呵を切るおかあちゃんウエイトレス、犯人逮捕に協力を仰ぐも、見つけ次第打ち殺してやると荒い鼻息を上げる中年男性、終盤では一般市民の安全など二の次で町中で銃を乱射しまくる自警団たちなど、(某ブログから引用)個人主義的でマッチョイズムなテキサスの風土を表した描写が随所に見られる。いかにも日本的な集団主義や物腰の柔らかい感じに嫌気が指している人間にとっては、ドラッグのような映画かも知れない。

「主人公兄弟がなぜ銀行強盗をしたのか」というのがこの映画の肝。その主軸ストーリーのテーマに沿った土地風で上記のようなショートエピソードを混ぜていく脚本は非常に上手くオサレだ。古き良きアメリカのマッチョイズムをオサレに表現した今作は、マッチョなオトコにとって必見の名作である。



P.S.
ファストマグ(素早くリロードする為に2つの弾倉を逆さまに固定した弾倉のこと)のアサルトライフル…映画では初めて見たかも。CoDでの標準装備だけど、実際にやる奴もいるんだな。