「嫌われ松子の一生」や「愛のむきだし」を観たときのような、なんともいえない力強さを感じた。
学ランの高校生がまったく高校生に見えないくらい老けすぎな時点で、「うわ。失敗したかな？」と思ったんですが、どんどん面白くなって。
ストーリーよりもキャラクターの力で推進してゆく映画かな。
誰もが自分の居場所を探している。というテーマをあらわすように、展開によって主役が脇役になったり、脇役が主役になったりする感じが面白かった。
その展開もブツ切りだったりして、え？いつのまにそんな事になってんの？みたいな省略の仕方も新鮮だった。
伊藤沙莉さんて本当に普通っぽい子。だからこそのこのハマりぐあい。
「リバーズ・エッジ」の二階堂さんもそうだけど、汚れることにも脱ぐことにも驚くほど自然で。
ちょっと前まではそういうの「体当たりの演技」とかいってたけど、今の時代の女優さんはそんなこと当たり前なのかも知れない。
彼女に恋する須賀健太くんも普通っぽさとどこか鋭利さがあって目が離せない。
二人とも顔がどこか似ていて、それがたまらなく可笑しかった笑。
いまや映画監督になった松本花奈さんがセーラー服の中学生の役で出演していますが、もう女優はやらないんだろうか…。
すごくパワーがあって面白い映画。
でもこのジャケとこのタイトルじゃ観てくれる人は少ないなとは思う笑
