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ワンダーストラックのfumikaのレビュー・感想・評価

ワンダーストラック(2017年製作の映画)
4.0
「キャロル」のトッドヘインズ監督がベストセラー小説を実写映画化した本作は、1977年のミネソタと1927年のニュージャージー、2つの異なる時代を舞台に繰り広げられる不思議な物語です


音のないモノクロの世界とそれに共鳴する形で時が進むもう一方の世界
2つの世界が同じ様相を帯びてくるのが幻想的で、ついに交わった瞬間は衝撃的でした
それこそ、雷が落ちた時の様な運命的瞬間


ダニーのエピソードがほんの少しオチにしては軽い感も否めませんが、これだけ詰め込んでたら何かしら妥協しなきゃいけないところもあるのかなと思ったり


基本的には常にベンとローズが何かを追いかける形で物語が進み、最後に待っていた結末が2人をつなぎ合わせます
そしてベンには心強い友ジェイミーとの出会い、ローズには愛する兄ウォルターとの再会があり、彼らありきの結末だったので脇役ながらも素敵な2人の確かな存在感が主張されていたのが良かった


メインに子どもを据えて、よりファンタジックな要素を強めた作品
とても好きです

何より癖のある音響のセンスが個人的にツボです
音楽をかけた時のジェイミーのノリなんか最高でした、快作
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