fumika

ありがとう、トニ・エルドマンのfumikaのレビュー・感想・評価

3.0
仕事ばかりの忙しい毎日を送っている娘イネスが心配でならない父親のヴィンフリートは彼女のもとを訪れた
彼と折り合いの悪い彼女はやむなく数日間一緒に過ごすことになるが事あるごとに邪魔されもはや呆れ顔な彼女
やっと父親が帰国してホッと一息つくイネスだったが、トニエルドマンという別人に成り切った彼が再びやって来る…


なんとも感動的にまとめられているが少々いきすぎた父の行動に微妙な気持ちにならなくもなかった(^_^;)

仕事相手のいる肝心な場で入歯いれてちょけるような態度…なんとも寒い!笑


ただ彼の行動の意図を理解しようとすれば、父親ひいては人としての彼なりの懐の深さもうかがい知れるのではないか

それはまるで何十年も売れない芸人が、それでも、誰か1人でも笑ってくれる人がいるのなら続ける意味があるじゃないかと体を張るという、昔何処かで聞いたドキュメントを思わせるような


まぁ終盤に入るまでなかなか笑う人は現れないんですが…それでも最終的には最愛の娘イネスが裸足で追いかけてきてくれてまでありがとうと伝えに来た

意味のない悪戯が愛する人に届いた瞬間
もしかしたらイネスの心は救われたのかもね
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