Ryoko

午後8時の訪問者のRyokoのレビュー・感想・評価

午後8時の訪問者(2016年製作の映画)
3.6
ドアを開けなかった罪の意識から若い女医が粘り強く身元不明の少女の名前を探し出そうとする姿を追う。サスペンス的な要素が強いけど、この映画の面白さはもちろん事件の真相明かしではない。
医師だからこそ見つけられた手がかりや、彼女の行動を淡々と追っていくだけで描き出される頑固なまでの誠実な姿は見応えがあるし、そんな彼女だからこそ明かされていくってとこなのかなと。

他人事と思わせなくする演出はさすがだし、描く視点の先にあるものは相変わらず変わらない。またもや地味渋満点で、いと奥ゆかしなんだけど、ダルデンヌ兄弟らしさしかないところにややもの足りなさも感じた。
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