阿呆

午後8時の訪問者の阿呆のネタバレレビュー・内容・結末

午後8時の訪問者(2016年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます


はい、好き~~~!!
ここまで来ると完全にダルデンヌ兄弟ファンだからかもしれないけど...
確かにこの作品をサスペンスだと期待して観るとサスペンスのスリルのなさに眠くなるだろうとは思う
ダルデンヌ兄弟のヒューマンドラマです

主人公の看護師が、営業時間1時間後に現れた訪問者に応対しなかったことから、ことが進み出す作品
営業時間後は正直私も対応したくないけど、ある事件によりめちゃめちゃ気に病んで、彼女のために真相を知りに動く
医師には秘密の義務があるとプロ意識が強い彼女の目的は、ただ事件を暴きたいわけでなく知りたいのは彼女の"名前"
なぜなら親族に、彼女の死を知らせるため
私の感覚ですが、ここでも医者が患者の親族にきちんと死亡宣告をしなければならない意識のありように、主人公の内面性を感じて、志がかっこいい...

「私たちの中で生きてる」って加害者に向けて発言するの秀逸過ぎません??????😂
ブライアンが「父さんを奪った女だ」って叫んで逃げるんだけど、あの意味も、ああなるほどってなって、いやぁ~この監督まじで頭の中に何人隠し持ってんの~!って惚れた😇😇😇
じわじわと人の心が波紋のように波立って揺れ動いていく様が、ほんと見事な脚本👏✨

U-NEXTで観れるダルデンヌ兄弟作品をすべてみましたが、やっぱり「サンドラの週末」「午後8時の訪問者」で一気に監督の視点が変わっている印象ですよね
初期作品のように"子供の視点"、というか、"過ち"や"恐怖心のなさ"など、ある種純粋で繊細で無邪気な"子供"を深く追求するシーンは、前作に続いてこの作品でもないのは個人的に少し寂しいところ
阿呆

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