エアール

愛を綴る女のエアールのレビュー・感想・評価

愛を綴る女(2016年製作の映画)
3.3
マリオン・コティヤール主演で贈る、愛を求め、愛を追い、そして愛を知るとある女性の物語。
主人公 ガブリエルをマリオン、
彼女に献身的な愛を捧ぐ夫 ジョゼにアレックス・ブレンデミュール、
ガブリエルが療養施設内で出会う負傷兵のソヴァージュ中尉にはルイ・ガレルが顔を揃えます。

芝居で言うなら
アレックスの抑えたそれが個人的には印象に残りました。
多くを語らずとも
相手を想う強い気持ちがうかがえるし、場面は限られますがこのキャラだからこそ語気を強めるようなシーンは
より感じるものがあるといいますかね、登場人物中でいい味出してました。


南仏の田舎町で
両親、妹と暮らす”ちょっと”変わり者として知られるガブリエル。
こと恋愛、結婚、愛について
並々ならぬ思いと理想をもつ彼女なのだが
失恋した直後、親が勝手に進めた縁談話で
物静かなスペイン人労働者のジョゼと結婚することに。
その後ラバスカル工務店でともに働く生活がスタート。

”あなたとは寝ない”
ってなわけで定期的に娼館で娼婦を買うジョゼ、
かと思えばある日突然夫婦の夜の営みが行われたり、
妊娠と流産、
突発的な発作と持病である肝臓結石、
高額な療養施設と半年間の温泉療法、
療養施設内で運命的な出会い
ーー孤独な戦争帰還兵のソヴァージュ中尉、
彼の病室を訪ねる頻度は増えていき、中尉とガブリエルは強く惹かれ合うように、
おとずれる退院の時と別れ、
再びもとの生活に戻ったガブリエルは
別れ際に再会を約束した中尉宛に
手紙を認めて送り続けるが…。


愛に生きる彼女は日々輝いていて
そんな彼女を少しでも長く見続けていたい、
仮に現実を知った時の彼女のことを考えてしまうと話を切り出すのは難しく
得策だとは思えない。
ジョゼの決断とラストに真相を知るガブリエルが愛の奥深さに触れる、
切なくつらいけれども、どこか温かさが残るそんな作品ってところですかね。

監督は女優としても活躍するニコール・ガルシア…と。
エアール

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