愛を綴る女の作品情報・感想・評価

愛を綴る女2016年製作の映画)

Mal de Pierres/From the Land of the Moon

上映日:2017年10月07日

製作国:

上映時間:120分

3.7

あらすじ

南仏の小さな村に暮らす若く美しいガブリエル。最愛の男性との結婚を熱望しながらも、地元の教師との一方的な恋に破れ、不本意ながら両親の決めた正直者で情の深いスペイン人労働者ジョゼの妻となる。「あなたを絶対愛さない」「俺も愛していない」。そう誓いあったにもかかわらず、日々、近づいては離れる官能的な夫婦の営み。そんなとき、流産の原因が腎臓結石と診断され、アルプスの山麓の療養所で温泉治療することになる。そ…

南仏の小さな村に暮らす若く美しいガブリエル。最愛の男性との結婚を熱望しながらも、地元の教師との一方的な恋に破れ、不本意ながら両親の決めた正直者で情の深いスペイン人労働者ジョゼの妻となる。「あなたを絶対愛さない」「俺も愛していない」。そう誓いあったにもかかわらず、日々、近づいては離れる官能的な夫婦の営み。そんなとき、流産の原因が腎臓結石と診断され、アルプスの山麓の療養所で温泉治療することになる。そこで、インドシナ戦争で負傷した「帰還兵」アンドレ・ソヴァージュと運命的な出逢いを果たす。それは彼女が綴る清冽な愛の物語の始まりとなるのだった――。

「愛を綴る女」に投稿された感想・評価

狂気を孕んだ愛の物語。
教師への恋に破れたガブリエル(マリオン・コティヤール)は自暴自棄になり、母親の勧めで真面目で誠実な外国人労働者ジョゼ(アレックス・ブレンデミュール)と望まない結婚をする。
やがてガブリエルの腎臓に結石があることがわかり、彼女はアルプスの山麓にある療養所に入院する。
そこでガブリエルはインドシナ戦争の負傷帰還兵アンドレ(ルイ・ガレル)と出逢う。
両想いとなった二人は、退院する前日に文通の約束をする。
しかしガブリエルが出した手紙に返信が来ることはなかった。

それまでガブリエルの視点で語られていた物語が、終盤ジョゼの視点に切り替わる鮮やかさ。
感動するのとは違う、観終わった後にいつまでも余韻に浸っていたい映画。
17年間も真実を黙っていたジョゼに、ガブリエルへの愛の深さを見た。
愛することに見返りを求めてはいけない。
それだけで幸せなことなのだから。
作中奏でられるチャイコフスキーの「舟歌」が、美しく鳴り響いて心に残りつづける。
奈菜子

奈菜子の感想・評価

3.4
マリオンコティヤールがちっとも美しくない映画でした。
みていられない痛々しさ。
彼女が演じるガブリエルは欲望に正直で、情緒が不安定。いつも遠くを見つめていて、考えるのは自分のことだけ。一方的に愛した男性を追いかけて裸足で走っていき、なりふり構わず追いすがる彼女に、もうやめてくれと何度思ったことか。
それでいてなお、彼女に観いってしまう一瞬がたくさんあって、マリオンだからこそ観ていられた120分だなと思います。
心から愛されたい、そうでなければ死んでしまいたい。キリストの十字架の前で訴えたガブリエルですが、彼女が実際に溺れていったのはむしろ恋だったのでは、とも思いました。
物語の最後にまるでミステリーの種明かしのような展開が待っています。
解釈は観た人次第。

絶対に愛さないと誓いながらガブリエルを見守り続ける夫ジョゼ役の俳優さんも、
「運命の人」を演じたルイガレルも
本当に素晴らしい演技でした。完全にマリオン目あての鑑賞だったので、嬉しい出会いでした。
君に生きて欲しくて・・・

これに尽きるかな。


そんなに期待しないで行って、途中まではちょっとクレイジーな女と、ふところの深い男の物語だなぁ、って思ってた。

ところが、最後のシーンで、ジーンときた。

余韻の残る映画だ。

行ってよかった!
小一郎

小一郎の感想・評価

4.0
理想の愛と真実の愛の2つの愛を描いた物語かな。個人的に好きなオタクっぽい雰囲気漂う内容だけれど、キレイに描かれるのはフランス映画だからかしらん。

美人だけれど情緒不安定な女性ガブリエル。彼女を落ち着かせようと両親はスペイン人労働者のジョゼと結婚させる。不本意なガブリエルは「絶対に愛さない」と言い、ジョゼもそれを受け入れる。

結婚後、持病の腎臓結石治療のためアルプスの山麓にある療養所で治療することになったガブリエルは帰還兵アンドレと運命的に出会い…。

理想の愛を追い求めていたガブリエルは、時間とともに現実を受け入れていく。とはいっても心に引っかかるものを残しながら過ごしていたけれど、ある日、偶然、理想の愛の真相が明らかになり、そこには真実の愛が隠れていたことを知る。

ラストの方の一言なんて、真実の愛ってこういうことかも、と納得してしまいそう。ひょっとして、この一言を聞くために、この一言を真実の愛に昇華するために、物語を見てきたのではないかという気がしてしまう。

主演のマリオン・コティヤールって凄く官能的な方だけど、『マリアンヌ』とか『たかが世界の終わり』に出演していたアカデミー賞女優さんでしたね。何でも監督は<「このヒロイン役にはマリオンしかいない」と直感し、彼女のスケジュールが空くまで5年間待ち続けた>(公式ウェブ)とか。この映画で自分の中で忘れないであろう女優さん(多分)になりました。

●物語(50%×4.0):2.00
・こういう物語、結構好き。

●演技、演出(30%×4.0):1.20
・マリオン・コティヤールがやっぱいいっす。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・美しいっす。
Taul

Taulの感想・評価

3.0
『愛を綴る女』

愛の物語はドン引きするくらいがいい。情熱に溺れる女。マリオン・コティヤールがまたも濡れそぼって演じる。緑を纏いピュアさと病みが移ろう美。片や無口で純朴な夫。映画は終盤ある反転から一気に違う輝きに包まれ、見事にやられる。ミステリアスで美しい仏映画、魅力的だ。
YosukeIdo

YosukeIdoの感想・評価

3.5
タイトルにちょっと違和感。

でも、この作品の雰囲気で予想しなかったクライマックスとエンディングだった。良い意味で。

情熱的な恋と狂気を描きながら、その裏で息づく愛みたいなものを描いていて、温かいような腑に落ちないようで落ちる、不思議な観了感。

それにしても相変わらず、マリオン・コティヤールの美しいこと!
インセプションにしても、ダークナイトライジングにしても、狂気の女というか手のつけられない女を演じたらピカイチ。

今回は恋に狂気的なほど情熱的な女を演じていて、周りを振り回していきます。
何と言うか結構捻くれた内容でフランス映画らしいなぁと思った。実際観るまでに予告映像たぶん10回以上も観ていたので、だいたいの内容のイメージがあったんだけど、予想の更にナナメ上を行く感じで。でも、徹底してるから自分は好きだな。

えっと、内容。めっちゃエロい。特に前半。というか冒頭いきなりモザイク入るし。マリオン・コティヤールのいちいちすべてのポーズとか身体の動きがエロい。もう一つは、そのヒロインのキャラクター。いろいろ無茶苦茶な感じなんだけど潔い。シナリオに筋が通ってない気がするけど、まぁ現実の女性もこんなもんかな、と言う風にも思うんだよね。
 
しかし、予告映像で結構ネタバレするのは止めて欲しいな。これについてはイメージを固定化しちゃう感じがした。
まりん

まりんの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

想像していた女性像とかなりかけ離れていました。イタい。
思い込みが激しい。キレやすい。
自分の感情を持て余している。家族にも持て余されている。

持参金付とは言え、あんな良い人に貰ってもらえたのは、とんでもない幸運な筈だけど、だからと言って惚れるかと言うと別問題で・・
あんな悲しい新婚初夜は無いよ。涙を誘うわ。
本人たちが良いなら良いけど、良くは無いのよね‥
彼女は線の細いインテリタイプにどうしても惹かれてしまうのだろうし。
夫になった人は逞しい労働者タイプだもんね。モテそうだけど。忍耐強いし。

イタくて重い。
愛されなくて、虐げられて、それでも彼女を守ってきた。
そんな夫が報われるとは限らないのが現実だけどね。
でも、物語は救いがなくちゃね‥
真面目で働き者のジョゼと愛に生きるガブリエル。愛の物語だった。

静かさの中に秘めた情熱さ。エキセントリックに見える奔放さ。心のおもむくままに正直に行動するガブリエルは、官能的で美しかった。

結婚するにあたり、「あなたを愛していない」「あなたとは寝ない」言いきるガブリエル。そんな彼女に静かに寄り添うジョゼ。

ガブリエルの美しさと妖しさに引き込まれていった。娼婦館で金を払って性欲を処理をしていたジョゼだが、ある時、ガブリエルは娼婦に対抗するかのように挑発的な下着を身につけジョゼを自分の中で果てさせる。

どこまでも氣高い女性、ガブリエル。

生まれた子どもの父親はジョゼだったのか、はたまた療養施設で出会ったソヴァージュだったのか…観る者の判断に委ねられるところ。

「君に生きていて欲しかった」ジョゼの最後の告白。そうだったのか…!忍耐強いガブリエルへの愛を感じた。

ジョゼの故郷に向かった二人は、これから本当の夫婦になっていくのだろうか…
Sue

Sueの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

マリオンコティヤールのためのマリオンコティヤールによるマリオンコティヤールの映画、、
だと思ってた。途中まで。
最後手前のシーン。海岸でのジョゼの一言で心の在り処反転。
愛にじわる。
愛を綴る女なのか、愛に綴られる女なのか。

じわる。
余韻にノックアウト。
>|