このレビューはネタバレを含みます
DVDにて視聴。素面。白と青の花を隣に飾りながら。
覗き見る官能美。
赴くままに、思い思いに官能を貪る人々の姿を画面越しに覗き見ている。
ふと気が付くと、画面の中で官能を見物していた男達が、逆に観察されている。画面越しに官能を覗き見ていた私まで、観察されているのではないかという気分にされる。
人間の感情が交錯して交錯してドロッドロになってる様が美しい。これがここまで映画として成り立っている様が凄まじい…。
詐欺師(伯爵)の男の死に様が良過ぎる…。死期を完全に悟って、道中の車で絵に描いた官能煙草を纏めて吸ってるのがもうね。
冷たく青い煙の中でゆっくりと呼吸して、妻の姿を思い返しながら息を引き取る。
『こら貴様 秀子は俺の妻だぞ 妻との初夜を言いふらす奴がどこにいる』
好きな死に様ランキング入り。妻の姿を思い返す最後のシーンの締め方とかも、物凄い好き。
第二部の終盤で書庫を破壊して回るスッキの姿と、流れてくる主題曲のシーンがめっちゃくちゃ良い。秀子お嬢様と侍女スッキの悲憤と愛が爆発して交わる様が。
好きな漫画家さんが、
『ドッエロくて、人間の感情が気持ち悪いくらいドロッッドロなんだけど、すっっっげえ面白いの！！』とラジオで語っていたので視聴。堪能しました。
