品川巻

お嬢さんの品川巻のレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.5
これはキモ面白い、、絶対に解説を読まずに一人で観てほしい、、

片言の日本語で淫語を連発する滑稽さ(ほめてる)は、日本人にしか分からない気がするので楽しんだもん勝ち(ところどころ聞き取れないのは内容理解に困った)。
雰囲気は『京城学校 消えた少女』にも近い。

監督がインタビューでも言っていた、「情報をうまく隠す」というこだわり。3部構成で視点が切り替わり、死角になっていた背景が明るみに出ることで約2時間半惑わされっぱなしだった。
家父長制が根付いていた当時の韓国で、抑圧された状況に立ち向かう女性たちを描いていて、原作(荊の城)とオチを変えた監督の執念も感じられる。

ヤスリをはめた指を口に入れて、メイドがお嬢さんの歯を削るシーンで、お互いにスイッチ入ったのが分かりやすかった。「私の人生を壊しにきた救世主」ってすごい表現、、

あと、パク・チャヌク作品の風物詩にもなっている「アレ」が今回も大きく作用している。
『オールド・ボーイ』では飢えや貪欲、本作では春画からインスピレーションを受けて快楽の象徴として使われているみたいだけど、地下室にいるアレを見せられたら逃げる気も失う、、きもちわるい、、

ただ、第二部の冒頭だけは本当に意味が分からなかった...
品川巻

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