たなか

お嬢さんのたなかのネタバレレビュー・内容・結末

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

祖母と見に行ってしまって大変に気まずい思いをした映画(大学生とシニア)


でも帰りの車の中で『あれは女性蔑視から二人の女性が解放される話ではないか』と言う意見を聞けたのでとても良かった。気づかなかった!エロばかりに気を向けてしまってた!
そう言われると、二人が屋敷を抜け出すシーンや、船で旅立つシーンは本当に解放的だった。
それに、スッキが書物を破り捨てていくシーンも、単に彼女の嫉妬というよりも、ヒデコが性の道具として扱われたことに対するとてつもない憤りと考えた方が自然だし、『性』という一本のテーマが通った映画だったんだと思った。

綺麗な女性二人の絡みはクラクラするほどに美しかったけど、一番初めのスッキとヒデコが夜に貪りあうシーンはBGMも相まってコメディっぽくて、はたから見たときの性交渉の滑稽さを感じたし、あまりに直接的に性器を指す言葉が出て来たときの食傷感は映画を見る前から性に対して抱いたことのある感情で、この映画はいろんな面から見た『性』が超高密度で詰まっているのでは、と思った。
いい映画体験だった。祖母と見れて良かった。

あと、伯爵のベタな金持ちへの憧れかたとか、札をベットに敷いちゃうところとか、ちょっと小物っぽい人間臭さがとても好きでした。
たなか

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