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マリアンヌのsayuriasamaのレビュー・感想・評価

マリアンヌ(2016年製作の映画)
3.7
相手を信じるとは、愛とは、その深い意味を探る味わいのあるストーリー

ブラピ演じるカナダ軍中佐マックスは、モロッコのカサブランカにてマリオン演じるレジスタンスのマリアンヌと共にドイツ公使の暗殺を企て、なんとか成功。その後2人は結婚し幸せな家庭を築きますがマリアンヌには大きな疑惑が浮上し、マックスは困惑。二人の運命はいかに...というのがあらすじです。

全体にスパイ物の緊張感よりも二人の関係性を主眼にストーリーが進んでいくので単なるスパイミステリーを期待していくとタルいかもしれません。(結構露骨に肉体関係と感情について語ってたりするし。)しかし、そんなゆっくりしたストーリー展開のお陰で極限のなかで愛し合う二人の激情や妻に着せられた罪を無実であると信じたいブラピの純粋な心情が細やかに伝わってきてなるほどなあーとおもいました。そしてこの時代は情報収集も命がけですね。

マリオンコティヤールは本当に美しい。母性の柔らかさと男をも魅了できる肉体的な魅力の混じりあう感じ、ほんとにいいなー
ブラピは彼のもつフレンドリーな雰囲気が活きてました。特に妻について追いつめられて必死に捜査しているころから、自然と頑張れーと応援したくなりました。フランス語も新鮮。

もっと昔にこの映画が作られてたら、マックス役はロジャームーアでもいいかなーと思ってしまいました(by ただのファンの妄想...砂漠のスパイと中佐の肩書きから連想した模様)

そして往年の名画『カサブランカ』へのオマージュもいいですね。重要シーンなのでここでは書けませんがところどころ『カサブランカ』からインスパイアされてるシーンがありましたね。

レイトショーでワインや(映画館ではほぼ不可能だけど)ブランデー、コアントロー片手にしながらじっくり観ることができる作品でした。

...映画館に小学校低学年風な男の子が家族と観賞してたけどかなり刺激的な映画じゃなかったかしら...渋い男になるための人生経験、そこそこ大変よ~
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