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乙女ごころ三人姉妹のsayuriasamaのレビュー・感想・評価

乙女ごころ三人姉妹(1935年製作の映画)
3.8
戦前の浅草が垣間見られる中、ストーリーは切なく重たい作品

1935年の作品なので、約90年前の浅草になるんですね…関東大震災から復活し、松屋浅草の存在がキラキラしていました。

ストーリーは成瀬巳喜男らしいというか、上品に見えながら中身がかなりドロドロした昼ドラ、といった様子。母親の意向を無視し結婚している、過去に暗い影のある長女、乗り気ではなくとも、母親の言うとおりに三味線芸をして生きる気丈な次女、そして踊り子として活動し、彼氏もちゃっかりいる三女。

次女の人生がつらすぎますね…
家に遠慮してるが故に、飛び出すことができないのが本当に辛い。そんな描写が、すでに90年前にあったのかと思うと、いつの時代も、人生は難しいものだなぁと痛感しました。
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