ゆき

十年のゆきのレビュー・感想・評価

十年(2015年製作の映画)
3.8
希望

2015年に制作された2025年の話たち。
支配されていく故郷と、失われていく文化。そしてプライド。
一つ一つ丁寧に描かれた絶望とかすかな希望。
「地産品の卵」の温かさに救われた部分は大きい。
5つの物語それぞれに違う余韻なのに、ぶつかり合わないのが不思議。
映像という方法で、「自分で考えた道」を主張する。かっこいい闘い方だ。
日本、タイ版も見てみたい。

***
政策の裏で金に釣られた男たち。生きている証として標本に残す男女。普通語に翻弄されるタクシー運転手。世間を揺るがせた焼身自殺。禁止された「地元産」。若手監督が未来を投影する。
ゆき

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