「ブンミおじさんの森」
第63回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞した作品。
正直、何を理解できて、何を理解できないのかすらわからないような作品だった。ただなんとなくだけど、「死」とか「業(カルマ)」についての映画であることだけは理解できた。
ブンミと妻の妹、そしてその息子が夕食をとっていると、何処からともなくうっすらと幽霊が現れるシーンと、ナマズとのセックスシーンが非常に印象的だった。2時間自然に体を委ねて超自然を体験する。まさに地球とのセックス。そんな映画だった。
本作がパルム・ドールを受賞した年の審査委員長はティ・バートンだったようで、そう言われると、本作が受賞したのも頷ける。ティム・バートンやギレルモ・デル・トロが描いてきたような世界観。でも、それよりももっと宗教的で、神聖な領域に踏み入れたような感じ。別に怖い映画じゃないんだけど、何故か、画面に映る光景や存在に畏怖してしまう。
ものすごくスローテンポな作品で、内容も難しいことはある程度予想がついていたので、睡魔に襲われないかどうかだけが不安だったが、寝起き一発目で観たら、全く眠気を感じることなく鑑賞できた。映像美が売りの作品なので、いつかBlu-rayで発売か映画館で再上映してほしい。