しばいぬたろう

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』('17)
It / アメリカ合衆国 / 英語

少年少女の冒険記だが、親が検閲してから子供に鑑賞させた方が良いと思います。

静かな田舎町で突如起こる子供連続失踪事件。
人数は日に日に増えて良き、小さい子供から高校生まで狙われる。
ある雨の日に弟が失踪した主人公は、自分同様いじめられっ子仲間のルーザーズとつるんでいた。
徐々にルーザーズの面々が恐ろしいものを目にするようになっていき、やがて凶悪なピエロが姿を現す。

有名ホラー映画のリメイク作品。
もとの1990年版は未鑑賞で、原作も未読の状態で、ピエロが出てくることくらいの事前情報のみで本作を鑑賞した。

スティーヴン・キングらしい物語。
よく『スタンド・バイ・ミー』のホラー版と聞く。
キング原作だからそうなるのかもしれないが、自分は「スティーヴン・キングが『グーニーズ』の雰囲気をピエロの出てくるホラー作品にした」という印象をうけた。
ホラーというよりアドベンチャー作品に近い気がする。
これは恐らく、ピエロの演出にCGを加え過ぎたからではないだろうか。
怖い、というより滑稽という印象を受ける。
子供たちの恐怖の体現化の方がよっぽど恐ろしい。

冒頭から子供に容赦なく、子供の恐怖を体現化する設定が恐ろしい。
腕をちぎられ、血が噴き出す描写からR-15というのもうなずける。
また、いじめがえげつなく、どうやったらこんないじめができるのか甚だ不思議だ。

主人公たちの年齢は恐らく12~14歳位の子達だと思うが、会話や演技の内容が大人向け過ぎる。
児童に対する性的虐待や吃音を小バカにするシーンもあり、そういう意味でも一定年齢以上での鑑賞が必要。

しかし、主人公率いるルーザーズにお調子者が一人いるおかげで、ホラー映画にも休憩どころがあるので、ホラーが全面的に苦手な人でも見やすいのではないだろうか。
前述のとおり、ホラー要素の強いアドベンチャー映画だからだ。

逆に演出が派手過ぎるので、正統派ホラー映画や日本映画的な展開を求める方には、あまり勧めない。

少年たちの演技力がとても良かったので、彼らのこれからがとても楽しみです。

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【映画ジャンル】 クリーチャー系ホラー映画
【作品の主題】  子供たちの冒険 ひと夏の冒険
【登場人物設定】 ペニーワイズ 悪ガキ
         小学生 
【舞台設定】   田舎町
【原作媒体】   原作小説 ペニーワイズ
         リメイク作品
【登場する生き物】―
【物語展開】   ピエロ 注目子役 児童虐待
         
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