き

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のきのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作小説も昔の映像化作品も見ない状態での鑑賞。

まさか泣けるなんて思ってなかった!
モチロン怖さではなく、ドラマ面で。
日々の生活の中で寂しさや恐怖を感じている、心が細いというか、儚げな子供ばかり狙うペニーワイズ。
あんなグロデスクな見た目で襲いかかってくるとは思っていなかったので驚きましたが、(日本のホラーとツボが違う為かもしれませんが)恐怖をそんなに感じない作りになっている分、ドラマ面の表情の豊かさに引き込まれました。

恐怖に打ち勝つこと、恐怖や理不尽な行為から逃げずに立ち向かうことの出来た子供たちが健気で泣けます。

そして本作のホラー描写についても、緊張感の続く演出、暗闇への本能的な恐怖を生かしたのであろう場面づくりなど、高品質な恐怖映像を延々と見ていられる幸せ(?)に浸れて終始最高の気分でした。
(後から調べてみたら、この監督、MAMAの監督もしていた方なんですね!納得。)

酒乱の父親、性的虐待をしている父親、過保護な母親、…
子供に対して親はどうあるべきかという姿もシビアに描いていて、いじめのシーンもそうですが、見ていて辛い場面も多々ありますが、そこに一つ一つケジメをつけてくれたので後味悪くなく身終えることができて満足です。

第2章が楽しみ!(結局死んでないんかい?!)
アイツは、子供たちの恐怖がこの世にある限り在り続けるんだろうなあ。
いつの時代にもある、子供たちを取り巻く不安などの負の気持ち、その固まりがITなのかもしれない。
き