ゆ

LOGAN ローガンのゆのネタバレレビュー・内容・結末

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2017.05.25 TOHOシネマ新宿 試写にて


正直に言ってストーリーラインは平凡そのもの。目新しい設定があるではなく、眼を見張る様な展開があるでもなく…。所謂"ラスボス"の存在だってありがちな設定だし。

それでも本作を評価せざるを得ないのは、本作がまさにヒュー・ジャックマン"魂の作品"であるからに尽きる。…というか評価云々ではなくて、心が揺さぶられて仕方がない二時間半だったんだ…。

俳優として、男として、ウルヴァリンとして培ってきた喜びと苦悩の日々を、よくぞここまで体現してくださった。ローガンの表情1つ1つから、生きることの意味、とりわけ共生していくことの意義を教わりました。ヒュー、あなたを心から尊敬します。

同時に、マンゴールド監督はじめ、パトリック・スチュワート、ダフネ・キーンちゃん、みんな素晴らしい仕事をしていました。近時の映画は世代間のバトンを意識したものが少なくないけど、本作もその一本として明快かつ痛烈なメッセージを残してくれました。

劇中歌も全て最高。ラジオからさりげなく流れるI got a nameから、これは良い作品に仕上がってるぞという匂いをぷんぷん感じられたりして。

ラストシーンは言わずもがな。
全ての人に"水のある場所"を教えてくれる、現代の傑作だと思います。
ゆ