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LOGAN ローガンのpeplumのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.3
どんなものにも終わりがある。
それは驚異の治癒能力で永遠にも思われた時を生きる男の元にもやってくる。
老秋の兵士は下り坂を転げ落ちるのを恐れながら、そろそろとゆっくり歩んでいく。
たまに転んで擦りむけば、傷の治りは悲しいくらいに遅い。
それでも爪を突き立てなければ守れないものばかり。
ヒュー・ジャックマン畢生の1作。17年の歳月がもたらすどんな技術も敵わないスペシャルエフェクトがずるいくらい最高。老眼鏡がチャーミングだなとか思ってた余裕は踏み砕かれて、とっても辛い逃避行。
頼りになるプロフェッサーの介護も辛い。言う事聞かないガキのお守りもしんどい。
擬似家族にはもちろん泣かされるけど、映画ならではのご都合は用意してもらえずひたすら乾いている。
肉は裂け、骨は砕けても時間は戻ってくれない。
子どもたちという未来に願いは託される。ちゃんと託される。

パトリック・スチュワートのジジイみもダフネ・キーンちゃんの眼力もヒュー・ジャックマンの哀愁もたまらなくよかった。もっとずっと3人の日常パートとか見続けたかった。
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