エアール

バイバイマンのエアールのレビュー・感想・評価

バイバイマン(2016年製作の映画)
3.6
Did you tell anyone?
About the name...
Only you? Anybody else...
I’m sorry...I have no idea.
I’m so sorry.

Who did you tell?
Don’t think it, Don’t say it...
Don’t think it, Don’t say it...
Don’t think it, Don’t say it...
Don’t think it, Don’t say it...
Don’t think it, Don’t say it...
Did you say the name.

アイツの名前を知ったら最後
その人間はアイツに呪われ死んでしまう…
ーーエイブ・サピエン、ペイルマン、そして名前を知ってはならない”こやつ”
ーーこれでまた1キャラクター、ダグ・ジョーンズで思い出すキャラが増えたわけだ 笑


とある記事
家族と4人の若者を殺害した10代の少年が
動機について
ーー”アイツがそうさせた”と語った。
正気を失った少年の記事は未発行となる。

ウィスコンシン州 マディソン
1969年10月20日
記者 ラリー・レドモン
上記の記事をボツにした張本人。
その後 散弾銃で8人の友人とその家族を殺害したのち自殺。


時は流れ…現在
BW大学に通う仲良し3人組
奨学金をもらう特待生のエリオット、彼の美しい恋人サーシャ、エリオットの親友ジョン。
彼らは大学から20分の位置にポツンと佇む古びた一軒家を契約
ーー大家いわく、初めての入居者らしい 笑、
恋人と親友と自分、3人での夢のような共同生活…
きっと楽しいに違いない、そうなるはずだったのに…。

住み始め初日から家はどこか気味が悪く、
物音や自分ら以外の”何か”の存在を感じるってことで
サーシャと同じ授業に出る、霊感のある女学生 キムに頼み
浄霊をしてもらうことに
ーー霊的なことに懐疑的で、キムに対してもあまり良く思わないエリオット
ーー浄霊の席で、エリオットは直前に知ってしまったあの名前をうっかり口に出してしまう…。

これにて解き放たれた”ダグ・ジョーンズ”
これを境にエリオットらの周囲で不可解なことが次々と起こりはじめる…
前にも増す物音や異音、
幻覚と幻聴、
何者かの気配、
謎の爪痕、
疑心暗鬼に陥り心身疲弊していく3人、
謎の体調不良、
意識や記憶の喪失、
悪夢、暗闇、汽車、飢えた猟犬、
良好な関係性は次第に崩れていき、
いよいよ人が死に始める…

名前を知るきっかけとなったのは
古びたコインとナイトテーブルの引き出し内に書き殴られた文字
ーーDon’t think it, Don’t say it...


設定がなかなか凝っていて面白かったですね。
サーシャ演じたクレシダ・ボナスも良いけど、キム演じたジェナ・カネルもいいっすね〜ラテン系のあの感じ!!
アイツに翻弄されるエリオットことダグラス・スミスの好演もいい感じでしたし。

取調室にてエリオットが
刑事役のキャリー=アン・モスに告げるシーンが象徴的で印象深いシーンでした
ーー真実の告白が本当に最善策だと?常に??
あなたにこどもがいると仮定して、
例えば学校での大量殺人とか最悪の現場を見たとしよう。
血まみれの生徒と運動靴が一面に転がってる。
家に帰るとこどもが言うんだ、”ママ 今日は何があったの?”
もしそう聞かれたら、真実を話すのか?
悪夢のような光景を説明すれば
それはこどもの脳裏に焼きつくことだろう、
なんせこどもの想像力はたくましいのだから。
あるいは こどもをただ抱きしめ真実から守ることもできる。あんたならどうする?
頼むから言わせないでくれ。
巻き込みたくないんだ。
僕が話すだけで、あなたもこどもたちも
みんな残らずに死ぬことになるのだから…。

頭がイカれたと思うか、
知る人は彼を英雄だと思うのだろう、
抑制すればするほど歯止めが効かなくなる、
頭に入り込み行動を操る、…
心理的部分に働く作用とホラーをうまく組み合わせていて
ありえなさそうでありえたりして感が
どこか後味の悪い余韻を残す、
そこが魅力なんでしょうね。
エアール

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