クリーム

ハクソー・リッジのクリームのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.0
戦闘シーンが凄まじいです。戦地に転がる死体の描写も飛び散る手足もかなり激しいので、苦手な方は注意が必要です。正直、面白くなるのは、1時間過ぎてからなので、そこまで我慢が必要。だけど、戦地で銃を持たず、人を助ける事に徹した1人の衛生兵の実話は、見応えがありました。

デズモンド·ドスは、幼い頃に兄弟をレンガで殴って殺しかけた事と、戦後のPTSDに悩む父が母と喧嘩になった時銃を持ち出した事をきっかけに絶対に銃を触らないと誓います。第2次大戦が激化すると衛生兵であれば自分も国に尽くせると、両親や恋人ドロシーの反対を押し切り陸軍に志願します。



ネタバレ ↓



グローヴァー大尉の部隊に配属され、上官のハウエル軍曹から厳しい訓練を受けます。上官や仲間から責められても絶対に銃に触りません。ついに命令拒否として軍法会議にかけられますが、父の助け等で認められた。
1945年5月、グローヴァー大尉率いる第77師団は、沖縄のハクソー·リッジに到着。そこは150mの断崖がそびえ立ち、その崖を登った上が戦地だった。負傷者が続出する中、兵士達に応急処置を施し、戦場を駆け巡ります。皆が撤退しても1人戦場に残り、夜を徹して、処置を施し、1人ずつ肩に担いぎ銃弾を避けながら、縄で負傷者を下に下ろします。
デズモンドが1人で負傷者を救った事で、グローヴァー大尉は、銃を持つ様に強いた事や何も出来ない弱い男だと思っていた事を詫び、再びハクソーに戻る時には、デズモンドの安息日の祈りを最優先する等、彼に敬意を払った。その後、米軍は勝利し、デズモンドは負傷し帰国。
※デスモンドは75人の兵士の命を救った事で、良心的兵役拒否者としては初めて名誉勲章を受賞しました。

とにかく戦場描写が、壮絶でした。グロゴア作品なのかと思うくらい強烈で、死体はリアル、砲撃や銃撃で血が飛び散り、両足がふっとび、ハラワタが飛び出し、火炎放射で火ダルマ。それはそれは恐ろしい。ここまでの戦場描写は「ハンバーガーヒル」に並ぶかも知れないです。そして、絶対に人は殺さないと言う信念の元、1人でも多くの人を助けるデズモンドの姿にこう言う戦争への参加の仕方があったのかと驚きました。実際、たまたま許された気がしますが…。恐らく、普通、兵士としては許されないレアなケースと思います。変わり種の戦争映画として、面白かったです。

*美亜ちゃん、ありがとう♡
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