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ハクソー・リッジのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.2
ヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)の父トム(ヒューゴ・ウィーヴィング)は第1次世界大戦出征時に心に傷を負い、酒におぼれて母バーサ(レイチェル・グリフィス)との喧嘩が絶えなかった。そんな両親を見て育ち「汝、殺すことなかれ」との教えを大切にしてきたデズモンドは、第2次大戦が激化する中、衛生兵であれば自分も国に尽くせると、父の反対や恋人ドロシー(テリーサ・パーマー)の涙を押し切り陸軍に志願する。グローヴァー大尉(サム・ワーシントン)の部隊に配属され、上官のハウエル軍曹(ヴィンス・ヴォーン)から厳しい訓練を受けるデズモンド。生涯武器には触らないと固く心に誓っている彼は、上官や仲間の兵士たちから責められても頑なに銃をとらなかった。ついに命令拒否として軍法会議にかけられても貫き通した彼の主張は、思わぬ助け舟により認められる。1945年5月、グローヴァー大尉に率いられ、第77師団のデズモンドとスミティ(ルーク・ブレイシー)ら兵士たちは沖縄のハクソー・リッジに到着。そこは150mの断崖がそびえ立つ激戦地だった。倒れていく兵士たちに応急処置を施し、肩に担いで降り注ぐ銃弾の中をひるむことなく走り抜けるデズモンドの姿に、感嘆の目が向けられるように。しかし丸腰の彼に、さらなる過酷な戦いが待ち受けていた。
「ブレイブ・ハート」「パッション」のメル・ギブソンが、実在の敬虔なキリスト教信者デズモンドが沖縄戦で75人の兵士を救出した奇跡の実話を元に監督した戦争映画。
アルコール依存症で荒れる父親を殺しそうになった忌まわしい経験から二度と銃を持ち殺さない誓いを立て、陸軍の訓練でもその信念のせいで臆病者と誤解されいじめられ軍法会議にかけられても信念を貫き、沖縄戦では激戦の最中敗走する自分の隊の負傷者を助けたデズモンドの強い信念を持った生きざまを、「沈黙サイレンス」でも強い信念のキャラクターを演じたアンドリュー・ガーフィールドが熱演し、熱い感動を呼びます。
メル・ギブソンお得意の戦争の残酷さを強調した悲惨な戦闘シーンが、デズモンドの清廉な信念を際立てている。
特にハクソーリッジの激戦の最中にデズモンドが、負傷者を助けて戦場を駆け回るシーンは、この映画最大の見所です。
「主よ、あと一人助けさせてください」
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