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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャーのスターのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(ネタバレあり)
 以前サリンジャーの本を読んだがそこまでハマらなかった。が、サリンジャーの半生を描いたこの作品には引き込まれた。
 アメリカの裕福なユダヤ人実業家の息子に生まれたサリンジャーだが父親の事業を継ぐ気はさらさらなく、大学の入学と中退を繰り返す中コロンビア大学で小説の執筆を学ぶ。
 そして「ストーリー」誌にデビュー作が掲載される。
 その後第二次世界大戦が勃発。サリンジャーも兵士としてヨーロッパ戦線で戦うが、過酷な戦場体験のためPTSDを患い、アメリカに帰還後も苦しむ事に。
 このあたりのシーンを観ながら、戦争と、それを始めた指導者達に対する怒りを新たにした。
 帰還後アメリカで知り合ったインド人の宗教家? の元で瞑想を学んだサリンジャーは執筆を再開。長編「ライ麦畑でつかまえて」が大ヒット。
 が、主人公と自分自身を同一視する一部の熱狂的な読者のストーカー行為に辟易し、人里離れた場所に住む事に。
 そこで再婚し子供もできるが離婚する。1965年を最後に出版もやめ、亡くなるまで隠遁生活を送る。
 作家として成功したけどストーキングされたり戦争のトラウマに苦しんだりして、気の毒な気もした。
 主演のニコラス・ホルトも、「ストーリー」誌にデビュー作を掲載したバーネット役のケヴィン・スペイシーも好演。
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