イチロヲ

団鬼六 人妻なぶりのイチロヲのレビュー・感想・評価

団鬼六 人妻なぶり(1987年製作の映画)
4.0
社長夫人の座が約束されている富裕層の若妻(長坂しほり)が、同僚青年(中根徹)の嫉妬心を買ったばかりに、調教師による恥辱行為を受ける嵌めになってしまう。堕ちていく夫人のエロスを描いている、日活ロマンポルノ。オリエント21製作。団鬼六原作。脚本の丘哲民は、片岡修二のペンネーム。

「弱者の立場にいる男が、高嶺の花となる女と、主従が逆転した状態で一緒になる」という、団鬼六の作劇をストレートに踏襲しているサドマゾ劇。内気な青年に自尊心が生じると同時に、少しずつ悪人顔になっていく過程が面白い。

例によって地下室の拘禁劇が動き出すが、家庭内でのサスペンスが同時進行するため、ドラマの停滞が感じられない。同時に、コメディ要素が随所に散りばめられているため、調教師の男女コンビ(八田玲奈&下元史朗)が、奇行を繰り広げてくれる。

登場するプレイ内容は、宙吊りプレイ、剃毛プレイ、蝋燭責め、水責めなど。調教師の女が「軍服+ボンデージ」という格好になるのは、監督の趣味なのかも知れない(同監督のピンク映画でも女優に軍服を着せている)。
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