NHK BSの『プレミアムシネマ』で鑑賞。
Johanna Spyriの『アルプスの少女ハイジ』を実写化。私は原作を読んだことも、昨今はギャグのネタにされがちなアニメ版を観たこともないが、Niki Reiserの浮き立つような音楽とMatthias Fleischerの美しい映像で彩られる本作は一気に好きになった。「ハイジ(Heidi)」が「アーデルハイト(Adelheid)」の愛称だったとは知らなかった。
幼いハイジ(Anuk Steffen)が直面する学ぶことの意味や思い遣ることの大切さの問題の描写がうまい。特にハイジの本心に気付いて寄り添い、また彼女に学ぶ意欲をそっと与えた“おばあさま”(Hannelore Hoger)の存在がいい。単にハイジが“おじいちゃん”(Bruno Ganz)やクララ(Isabelle Ottmann)を変えていく話と思っていたが、ハイジもまた“おじいちゃん”やクララや“おばあさま”や執事ゼバスティアン(Peter Lohmeyer)や“お医者さま”(Markus Hering)といった面々との出会いで癒され、成長していく展開だったとは。
野山の中のクララは本当に天使のよう。ペーター(Quirin Agrippi)はもっと反省しろ💢! デーテ(Anna Schinz)とロッテンマイヤー(Katharina Schüttler)のことは一気に嫌い😠になった。……ところで、いくら主人のゼーゼマン(Maxim Mehmet)が留守がちだからとは言え、ガヴァネスのロッテンマイヤーが幅を利かせすぎなのでは?