ハリィしろかわ

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのハリィしろかわのレビュー・感想・評価

3.9
【 「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」はSW版西部劇!】

ようやく本作を鑑賞。
若きハン・ソロが主役だけに、ガン・アクション満載、帝国軍の手の届かない無法地帯で、「一歩も二歩も先を読んで行動しなけりゃ、誰かの言いなりで生かされる」と隙あらば裏切り・ハッタリ・騙し合いを繰り返すアウトローたち、「現金」ならぬ「宇宙燃料コアキシウム」を「大列車」ごと強奪すれば、ポーカーならぬ「サバック」でお互いのお宝をかけた心理戦&イカサマ、登場する舞台も戦場・大山脈・崖・荒野・砂漠と過酷な環境が展開されて、まさに本作はSW版西部劇といった趣。(ラストシーンは早撃ちガンマン対決だし。)

一方、SWテイスト&小ネタにも抜かりなし。(小ネタはあまりにも多いので、「答え合わせ」は割愛)
その中でも、中盤のミレニアムファルコン号と帝国軍との大宇宙デットヒート対決は、Xウィングのドッグファイトとは異なる手に汗握るマシンアクションを堪能できて、大満足。

また、ファルコン号の暗闇の中での青い光の雰囲気や、ハンとキーラとの船中ラブシーンなどは「帝国の逆襲」を彷彿とさせるし、若きランド・カルリジアンの「夜もカリスマ」的スケコマシ感&「普通じゃない」恋愛センスもなかなか面白い。

一方、ソロの師匠的キャラのベケットについては、制作サイドはハンにとっての「オビワン」として描きたかったのだろうけど、ラストのあの行為を通してでしかアウトローとしての生き方を教えられないなんて、なんか不憫に思えるわ。
ある意味、良くも悪くもその後のハンの人生に大きな影響を与えたのは事実。

また、物語の主役にとって、「失恋」もまた乗り越えるべき試練のひとつかと思うけど、あのキーラとの別れ方じゃあ、ハンも未練たらたらになるんじゃないか?
まぁ、この後どうやってキーラを吹っ切って、レイアにハマっていくか、こちらも見ものだね。

本作、本国では不発らしいけど、私は普通に楽しめました。
だけど、キーラの実のボスがまさかあの「赤い顔のアイツ」っていうのは、ちょっとSW風呂敷を広げすぎじゃないか?!
本作も三部作にしようというディズニーの魂胆は見え見え。この件、ちゃんと伏線回収できるのか、ディズニー!
ハリィしろかわ

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