ShunItoh

メリー・ポピンズ リターンズのShunItohのレビュー・感想・評価

2.0
前作を見直してからの鑑賞。
最初に、この映画はそもそも前作のメリーポピンズのファンに向けたものであることを理解して鑑賞するかどうか決めてほしい。
そして、このレビューは酷評である。気分を害する人もいるだろう。でもこれは映画館まで足を運び、期待を裏切られた怒りのレビューである。許してほしい。
まず、なぜ本作品の評価がこんなに高いのか分からない。たしかに前作のオマージュがたくさん出てきて楽しい。ミュージカルも鮮やかで楽しい。純粋にそれを楽しむべきなのかもしれない。メリーポピンズに説明を求めるのが間違いなのかもしれない。
だがどうしても納得がいかない。陶器の世界に入って悪い狼と出会ってそれがなんだったのか。脈絡もなく風船で空を飛んでそれが一体なんなのか。私が童心を忘れているからなのか。とにかく次から次へと脈絡なく、ストーリー性もなく歌って踊る。
これはファンタジーなのか?子供はこれを見て喜ぶのだろうか。
いいや、これを見て喜ぶのは前作を見たことのある大人だ。前作のオマージュが散りばめられたこの作品を見て、懐古して喜ぶのだ。
子供はなんの脈絡もなく棒立ちで空を飛ぶ女を見て喜ばない。義足の話や2ペンスの話を聞いて喜ばない。
実際、映画館にて後ろのマダムがオマージュを見つける度に喜び、皮肉や冗談一つ一つにいちいち声を上げて笑っていた。この映画はそんな大人が前作を懐かしむための内輪向けの作品である。メリーポピンズを完璧にリターンさせたいのであれば、前作のオマージュはほどほどに新たな作品として子供向けに作るべきであった。もちろん異論は認める。
ShunItoh

ShunItoh