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手紙は憶えているのtakadiのネタバレレビュー・内容・結末

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。

シーンは高齢者施設から始まる。
妻を亡くした認知症の主人公と同じ施設に入居する車椅子のお爺さん。
2人はアウシュビッツ収容所の出身でかつて自分たちを苦しめ、家族を殺したナチスドイツ兵に復讐すべく動き出す。
主人公はナチスドイツ兵を探し出し、復讐するために、旅へ出る。ただ、彼の記憶力は一度眠ってしまうと忘れてしまう。そこで、車椅子のお爺さんが彼のスーツの内ポケットに全ての作戦を書いた手紙を入れて、手紙頼りの復讐の旅が幕を開ける。

1人ずつ可能性のある人間に会いに行く。

1人目は同じく収容されていた人間だった。

2人目はナチスドイツを今でも信仰する警官。
主人公はその男に罵倒され命の危機を感じ、持っていた拳銃でその男を撃ち殺す。銃の腕前はかなりの物だった。もしかするとここは伏線だったのかも。

3人目の男はアウシュビッツ収容所で働いていた軍人だった。見つけた。その男に銃を突きつける。
彼は予想外の事を言い出す。
「君も一緒に働いていたではないか。」と。
そう、主人公はかつてアウシュビッツ収容所で働く軍人だったのだ。

これは誰の復讐なのか。この復讐は車椅子のお爺さんの復讐だった。
よくよく振り返れば1人目の男に懺悔し、2人目の男で、かつての自分を重ね撃ち殺す。と上手く事が運びすぎていた。
最後に3人目の男を撃ち殺し、主人公自身も自害し、復讐は達成される。

騙された。気持ち良すぎるほどのどんでん返し映画。

手紙は憶えている。手紙はかつての復讐心を忘れることなく憶えている。
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