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アリー/ スター誕生のmanamiのレビュー・感想・評価

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
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ジャックがアリーの歌声を初めて聴いた『ラヴィアンローズ』、日本語では『バラ色の人生』と訳される。
恋の始まり、相手のことだけを見つめる「向かい合った姿勢」。そこから「横に並んだ姿勢」にシフトして、同じ方向を見ることができたら。同じものだけではなく、あくまでも同じほうを見て「自分には見えているけど相手には見えていないもの」も共有できたら素晴らしいのに。
そしてその変化のタイミングが二人ともぴったり合えば最高なのにね。
お互いの才能を認め合い、欠けたところを埋め合えるアリーとジャック。だけど幸せでいられた時間は僅かで、一緒にいればいるほど苦しくなっていくように見えるのが、とても悲しい。
「もう一度君を見たくて」始まりの日、別れ際の言葉。2回目に発せられる時には違う意味が響いてくる。
ストーリーはどストレートで、Filmarksのあらすじを読めば結末まで予想がつくほど。でもこの作品の魅力はそこではない。レディーガガが予想以上の素晴らしさ。さらにそれを上回る、圧巻のブラッドリークーパー。
『古い生き方は葬ろう
 たぶんそんな時代だよ
 人はなかなか変われぬものだが
 古い生き方は葬ろう
 死んだら何が待つのか
 そいつは誰にも分からない
 聞いた話や何かを信じる奴もいるが
 真実は分かりゃしない』
アリーはたぶん「アリー」名義で活動してるんだろうけど、ラストのライブでは「アリーメイン」って、family nameも名乗る。そして髪色も戻して、彼が好きだと言ってくれた自分で歌う。
星の「最期」である超新星爆発で宇宙に放出された物質から、また新たな星が生まれる。星は星から生まれるのだ。

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